【採用力強化シリーズ第3回】待つ採用から仕掛ける採用へ

こんにちは、コネクトグローの高橋です。
前回(第2回)は、自社の採用課題を可視化し、採用成功のための10のアプローチを経営者主導で実行する重要性についてお話ししました。実際に取り組んでみて、「まずは自社の採用力を経営課題として捉えることが大事だ」と実感した方も多いと思います。
しかし、採用を強化するためにはもう一歩進んだ視点が必要です。それは、中小企業の強みがまだ求職者に十分知られていないという現実です。条件や給与だけで応募者を引きつけることが難しい今、会社の魅力や働く価値観、チームの雰囲気といった「非スペック情報」をどう発信するかが、中小企業の採用成功や母集団形成の鍵になります。
今回は、この「知られていない強み」を可視化し、自ら接点をつくる攻めの採用戦略(仕掛ける採用)として実践する方法をテーマにお届けします。受け身の「待つ採用」ではなく、積極的に候補者にアプローチすることで、応募数増加や内定辞退率の改善につなげることが可能です。
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待つ採用はもう通用しない
かつての採用活動は、求人票を出す → 応募を待つ、という流れが一般的でした。
しかし、転職が日常化し、求職者の情報リテラシーが高まった現在では、単に求人票を出すだけでは応募は集まりません。
- 求職者は条件だけでなく「会社の雰囲気」「働く意義」「成長機会」を重視しています。
- SNSや口コミ、転職サービスで事前に情報を調べ、複数企業を比較してから応募する時代です。
- 受け身の採用では、せっかくの求人も見過ごされるリスクがあります。
つまり、採用活動は「待つ」ではなく「仕掛ける」時代になったのです。
自社を客観視するための問い
採用活動の第一歩は、自社が求職者にどう見えているかを理解することです。
以下の問いを自問してみてください。
- 自社の魅力はネット上やSNSで見える化されているか?
- 働く現場の雰囲気やカルチャーが伝わっているか?
- 応募者に「この会社で働きたい」と思わせる接点があるか?
もし「YES」と答えられない項目がある場合、それは母集団形成のボトルネックです。
ここを放置していては、どれだけ求人を出しても採用成功にはつながりません。
攻めの採用=ダイレクトリクルーティング×オウンドメディア
現代の採用は、「直接声をかける」×「魅力を見せる」のハイブリッド型が基本です。
- スカウト型採用(登録制サービスやSNS経由)で、潜在層にもアプローチする
- 受け皿として、採用ブログ・動画・SNSで会社の魅力や現場のリアルを発信する
特に中小企業は、知名度や給与条件で大手に勝てないことが多いため、「働く意義」「成長機会」「チームの雰囲気」などの非スペック情報を武器にすることが重要です。
例:給与や福利厚生では大手に勝てなくても、「社員同士の距離が近く、意見が通りやすい」「少人数だからこそ自分の提案が形になる」といった情報は、求職者に強い魅力として映ります。
これを伝えるためには、経営者自身の発信や現場の声を組み合わせ、求職者が自ら「ここで働きたい」と思える環境をつくることが必要です。
母集団形成の具体例と10のアプローチ
攻めの採用は、複数の手法を組み合わせて戦略的に行うことが鍵です。
以下は中小企業でも実践可能な具体例です。
No | 手法 | 活用例・特徴 | 補足ポイント |
---|---|---|---|
1 | 公共サービス | ハローワーク、自治体就職相談 | 担当アドバイザーとの関係構築で紹介率UP |
2 | 自社採用ページ | 採用専用ページをHPに設置 | 動画・写真で現場の雰囲気を可視化 |
3 | 求人広告媒体 | Indeed、地域紙など | 記事型やストーリー広告で差別化 |
4 | 有料紹介会社 | 転職エージェント | 専門人材・経験者採用に有効 |
5 | リファラル採用 | 社員紹介・卒業生ネットワーク | 成功報酬制度で安定化 |
6 | ダイレクトリクルーティング | スカウト型求人サービス | 潜在層に直接アプローチ可能 |
7 | オウンドメディア | 採用ブログ、Instagram、YouTube | 会社の価値観や現場のリアルを日常発信 |
8 | SNSスカウト | X(旧Twitter)、Instagram DM | カジュアル接触→面談誘導 |
9 | アルムナイ採用 | 元社員・退職者再雇用 | 再戦力化・定着率向上 |
10 | キャリア登録制度 | 「今すぐ応募しないが登録する」フォーム | 潜在層と継続接点を持つリスト資産化 |
これらの手法は単独では効果が薄く、組み合わせて戦略的に実行することが成功の秘訣です。
採用は営業活動と同じ構造で考える
採用も営業と同じく、「リード獲得 → ナーチャリング → クロージング → フォロー」の流れがあります。
採用活動 | 営業活動に置き換えると |
---|---|
母集団形成(認知・接点づくり) | 新規リスト獲得・広告・DM送付 |
魅力づけ(情報発信・対話) | 商品説明・価値訴求 |
面談・オファー提示 | 商談・クロージング |
入社後フォロー | 納品・アフターサポート |
この構造を理解すれば、「応募が来ない=接点設計が弱い」「内定辞退が多い=魅力の伝え方が不足」と課題を分解でき、改善策を明確に打ち出せます。
中小企業の強みは“知られていない”からこそ活かせる
中小企業の採用で最大のハンディは、「知られていないこと」です。
しかし、知られさえすれば選ばれる可能性は十分にあります。
- まずは一歩目の発信を始める
- 完璧な採用ページは不要
- 「この会社、雰囲気よさそう」「一度話してみたい」と思わせる設計を意識
小さな発信でも、求職者に会社の魅力が届けば、応募意欲は大きく変わります。
まとめ:攻める採用で中小企業の可能性を広げる
- 待つ採用では限界がある
- 経営者が主導して会社の強みを発信する
- 母集団形成は「接点づくり × 魅力発信 × 面談誘導」で戦略的に設計する
- 小さな改善でも、知られていなかった強みが伝われば応募者は動く
中小企業の強みは、知られていないからこそ活かせる。
「待つ採用」から「仕掛ける採用」へ、まずは一歩を踏み出してみましょう。
次回予告
第4回は、
「リファラル採用を成功させるための10の実践ポイント」です。
リファラル採用(社員紹介制度)は、求人媒体や人材紹介会社では出会えない カルチャーフィットした人材とつながれる強力な手段です。
一方で、制度を形だけ導入しても成果は出ません。
では、どのようにすれば「社員が自然と人を紹介したくなる仕組み」をつくれるのか――。
次回の記事で、その具体策を掘り下げていきます。
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