【採用力強化シリーズ第4回】リファラル採用を成功させるための10の実践ポイント

こんちには、コネクトグローの高橋です。
前回(第3回)は「待つ採用」から「仕掛ける採用」へと発想を変えることの重要性をお伝えしました。
その流れを踏まえ、今回は“攻めの採用”の中でも特に効果的な リファラル採用(社員紹介制度) に焦点を当てます。
リファラル採用は、求人媒体や人材紹介会社では出会えない カルチャーフィットした人材 とつながれる有力な手法です。
しかし、単に制度を導入するだけでは成果は出ません。
大切なのは、
- なぜこの制度が必要なのか
- 社員にどう働きかけるのか
- 制度をどう“文化”として根づかせるか
という運用設計と信頼構築です。
以下に、リファラル採用を効果的に機能させるための10の実践ポイント をご紹介します。
↓↓↓第一回はこちら↓↓↓
リファラル採用 成功のための10ポイント
① 採用基準を明確に伝える
社員が「誰を紹介すればいいのか」を理解できていないと、制度は形がい化します。
例えば「若手を採用したい」と言っても、人によってイメージが異なりミスマッチが起こりやすくなります。
👉 実践例:求める人材像を「営業経験3年以上」「チームワークを大切にできる人」と具体的に文章化し、社内ポータルに掲載する。
② 紹介者にも選考プロセスを共有する
「紹介すれば必ず採用される」と誤解されると、トラブルのもとになります。紹介者にも、候補者同様に「通常の面接を受けてもらう」「結果は不採用になる場合もある」というプロセスをしっかり説明しましょう。
👉 実践例:紹介者向けのFAQを作成し、制度説明会で共有する。
③ カジュアル面談を導入する
いきなり正式な面接に呼ぶのではなく、まずは「会社の雰囲気を知る場」を設けることで心理的ハードルを下げられます。
👉 実践例:ランチやオンラインでの30分面談を設定し、社員と自然に会話できる場を用意する。候補者からは「会社の人柄がわかって安心した」と好評を得やすいです。
④ 不採用時の対応を丁寧にする
候補者が不採用となった場合でも、対応の仕方ひとつで紹介者の信頼は大きく変わります。
👉 実践例:「今回はご縁がなかった」と誠実に伝え、紹介者には「貴重なご縁を紹介してくれてありがとう」と感謝を直接伝える。これにより次の紹介につながりやすくなります。
⑤ 紹介行為そのものを評価する
「紹介してくれたけど採用には至らなかった」場合でも、その行動自体を評価することが大切です。
👉 実践例:半期に一度の社内表彰で「紹介件数が多かった社員」を表彰し、全社に紹介者の名前を発表する。
⑥ インセンティブ設計を工夫する
「紹介1件=〇万円」という単純な仕組みでは長続きしません。継続的な参加を促す工夫が必要です。
👉 実践例:
-
入社時と半年後の2回に分けて報酬を支給し、定着率を高める
-
紹介件数に応じてランクを設定し、ランチ券や特別休暇をプレゼント
⑦ 紹介しやすい社内の雰囲気をつくる
紹介した社員が「自分の顔に泥を塗られるかも」と感じたら、制度はうまく機能しません。社員が自社に信頼を持ち、安心して紹介できる雰囲気を日常的に育むことが大切です。
👉 実践例:紹介者には結果に関係なく必ず感謝を伝え、社内チャットで「○○さん、ご紹介ありがとうございます!」と発信する。
⑧ 制度のメリットを定期的に啓蒙する
制度があっても、社員が忘れていては活用されません。継続的な社内広報が必要です。
👉 実践例:月1回の朝礼で制度を紹介し、実際に紹介された社員の声や「紹介で入社した人の活躍」を共有する。
⑨ 紹介しやすいツールを提供する
「知り合いに紹介したいけど、どう説明すればいいか分からない」という声はよく聞かれます。資料や動画を用意しておくと社員が動きやすくなります。
👉 実践例:
-
採用パンフレット
-
社員インタビュー動画
-
仕事内容をわかりやすくまとめたスライド
⑩ 協力的な社員には個別に声をかける
「いい人がいれば紹介したい」と考えている社員でも、きっかけがなければ動きません。
👉 実践例:プロセス普段から社交的で知人が多い社員に「誰か思い当たる人いない?」と声をかけることで、実際の紹介につながりやすくなります。
まとめ:リファラル採用を“制度”から“文化”へ
リファラル採用は「紹介してください」と呼びかけるだけでは定着しません。
制度設計・社員理解・候補者対応・紹介者への感謝。この4つが揃ってこそ、継続的に成果が出るのです。
紹介は単なる採用手法ではなく、
- 社員が会社をどう感じているかの“バロメーター”
- エンゲージメントを高める“組織文化の醸成”
にもつながります。
「紹介したくなる会社」をつくること。
これが最大のリファラル戦略です。
リファラル採用 運用チェックリスト
ここまで読んでいただいた方のために、すぐに実践で役立つチェックリストをご用意しました。
制度が“形だけ”で終わっていないか、運用の中で見落としている点がないかを一目で確認できます。
ぜひ、御社の状況に照らし合わせながらチェックしてみてください。
<ダウンロードはこちら>
| 区分 | チェック項目 | 確認欄 |
|---|---|---|
| 制度設計 | 採用ターゲット(人物像)を定義している | □ |
| 採用基準と評価方法を明文化している | □ | |
| 制度の目的を社員に説明済み | □ | |
| カジュアル面談を設けている | □ | |
| インセンティブのルールと支給時期を決めている | □ | |
| 社内周知 | 朝礼や社内報で制度を定期的に告知 | □ |
| パンフ・動画など紹介ツールを整備 | □ | |
| 運用 | 候補者に「通常選考が必要」と説明済み | □ |
| 選考結果を紹介者にも共有 | □ | |
| 紹介者・候補者への感謝を伝えている | □ | |
| 改善 | 紹介者・候補者の声を制度改善に反映 | □ |
| 制度の見直しを年1回以上実施 | □ |
インセンティブと評価の事例
| タイプ | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 金銭報酬 | 採用決定で5〜10万円を支給 | 試用期間後に段階的支給も効果的 |
| 成果分割型 | 入社時3万円+半年後2万円 | 定着率向上に有効 |
| ポイント制 | 紹介ごとにポイント → 商品と交換 | ゲーム性を持たせやすい |
| 表彰制度 | 半期ごとの紹介件数上位者を表彰 | 承認欲求に応えモチベUP |
| 評価反映 | 行動評価に加点 | 「採用貢献」を正式評価に |
| 福利厚生型 | 特別休暇・ランチ券など | 金銭以外のモチベーション策 |
| 組織報酬 | チーム単位で報奨金 | 協力文化を育てやすい |
実践のコツ
- 「紹介したら〇万円」だけでは長続きしない
→ 評価・感謝・文化として制度化する - 「紹介者が恥をかかない制度運用」が基本
→ 丁寧なフィードバックと誠実な対応を徹底 - 「紹介したくなる会社」をつくることが最大の近道
→ 制度だけでなく、職場環境そのものを整備する
採用力強化シリーズまとめ(第1回~第4回)
本シリーズでは「中小企業が採用で成功するためのポイント」を4回にわたってお届けしてきました。改めて振り返ってみましょう。
【第1回】採用がうまくいかない本当の理由を見える化
多くの経営者が「応募が来ない」「人がすぐ辞める」と悩みますが、その背景には 採用活動に対する誤解 があります。
第1回では、15項目のチェックリストを用いたワーク形式で、自社の採用の本気度を診断。
「なぜうまくいかないのか」を可視化することで、改善に向けた最初の一歩を踏み出せることをお伝えしました。
リンク予定
【第2回】採用成功のための10の戦略的アプローチ
「どう改善すればいいのか」を具体化したのが第2回です。
応募を増やし、定着を高めるための 10の実践的アプローチ を提示し、その実行には 経営者自身の関与が不可欠 であることを強調しました。
リンク予定
【第3回】待つ採用から仕掛ける採用へ
中小企業は「知名度がない」ことを弱みと捉えがちですが、実は裏を返せば 可能性を知られていないだけ。
第3回では、自社の強みや魅力を伝える力 があれば、他社と差別化できることをお伝えしました。
リンク予定
【第4回】リファラル採用を成功させるための10の実践ポイント
そして今回の第4回では、コストを抑えながら自社にマッチする人材を獲得できる リファラル採用(社員紹介制度) に注目。
単に制度を導入するだけでなく、社内の理解・紹介者への感謝・丁寧な運用 が継続的な成果につながることを解説しました。
リンク予定
最後に
採用には「魔法の一手」は存在しません。しかし、課題を可視化し、経営者主導で取り組み、強みを正しく発信し、現場に合った手法を導入すれば、必ず結果は変わります。
そして、これらを継続して行うためには 外部の専門パートナーを活用すること が大きな力になります。
私たち コネクトグロー は、中小企業の採用代行を専門とし、戦略設計から求人原稿作成、応募対応、そしてリファラル採用の仕組み作りまで、一貫してサポートしています。
「人が集まらない」「辞めてしまう」──そんな採用の悩みを抱えている経営者の方は、ぜひ一度ご相談ください。御社に合わせた採用の仕組みを一緒につくっていきましょう。
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