【採用力強化シリーズ第1回】中小企業の採用がうまくいかない本当の理由と見える化

こんにちは、コネクトグローの高橋です。
今回から4回にわたり、「中小企業の採用力強化」をテーマにお届けします。初回のテーマは、経営者の皆さんが避けて通れない課題です。
「応募が来ない」
「内定を出しても辞退される」
「採用してもすぐ辞めてしまう」
――こうした悩みは、まさに今あなたの会社が直面している現実ではないでしょうか。放置すればするほど人材不足は深刻化し、事業そのものの成長を止めかねません。
そこで今回は、15項目のチェックリストを使ったワーク形式で、自社の採用の本気度を徹底的に診断していただきます。
「なぜうまくいかないのか」がはっきり見えることで、改善のための一歩を確実に踏み出せるはずです。
採用の悩みを抱えている今だからこそ、このワークを通じて現状を把握し、次の一手を打ちましょう。
中小企業でよくある採用失敗の5つの落とし穴
では、自社の採用本気度を診断する前に、まずは多くの中小企業がつまずいてしまう典型的な落とし穴を押さえておきましょう。
なぜなら、自社がどの落とし穴にはまっているのかを理解しない限り、取り組みの方向性がズレてしまい、成果につながらないからです。
1.応募が来ない
誰に、何を、どんな言葉で伝えるのか――この根本が曖昧なまま求人票を出してしまうと、当然ながら応募は集まりません。
例えば「明るく元気な人歓迎」「未経験者OK」といった曖昧な表現ばかりでは、求職者に刺さらずスルーされてしまいます。
2.来ても採れない
面接が「落とすための儀式」になっていないでしょうか。求職者から選ばれる意識がなければ、せっかくの応募も取り逃してしまいます。
実際、「志望動機は?」「当社を選んだ理由は?」といった定番質問ばかりで、会社側からの魅力発信がゼロというケースは少なくありません。
3. 採れても続かない
入社後に「思ってたのと違う」と言われることはありませんか?受け入れの仕組みがなければ、せっかく採用しても早期退職につながります。
例えば、入社初日に「とりあえず現場を見てきて」と放り出され、フォローなし――これでは長く働きたいと思えるはずがありません。
4.採用力が低い
「社長しか魅力を語れない」「求人票がテンプレのまま」という状態では、求職者に会社の本当の魅力は伝わりません。
よくあるのが、求人票が給与・待遇の事務的な情報だけで終わっており、働くイメージがまったく湧かないケースです。
5.本気でやっていない
採用を“人事任せ”にしている限り、未来は変わりません。会社の未来は「誰を採るか」で決まるのです。
「忙しいから採用は人事に丸投げ」「とりあえず毎年同じ募集要項を出しておけばいい」といった姿勢では、優秀な人材を逃すのも当然です。
この5つの落とし穴は、どれか1つだけが原因となることは少なく、多くの場合は複合的に絡み合っています。
その結果、応募が来ない→採れない→定着しない…と負の連鎖が起こり、採用がうまくいかない状況に陥ってしまうのです。
もしかすると、ここまで読んで「うちも当てはまっているかも…」と感じた方もいるのではないでしょうか。
もし1つでも心当たりがあるなら、それはすでに会社全体の採用力に課題があるサインです。
求職者が見抜く!会社の“採用本気度”
さらに知っておきたいのは、いまの求職者は驚くほど目が肥えているという点です。
SNSや口コミサイトで企業の評判をチェックするのは当たり前。
求人票の文章のトーンや面接でのやり取り、担当者のちょっとした言葉づかいからも、会社の採用に対する姿勢を敏感に感じ取ります。
例えば求人票に「人材を募集します」とだけ書かれていれば、形だけの採用に見えます。
一方で「私たちは〇〇という未来を一緒につくる仲間を探しています」と書かれていれば、会社が本気で人を大切にしていると伝わります。
面接の場面でも同じです。
「うちの条件で大丈夫ですか?」と確認するだけの会社と、
「どんな環境ならあなたが一番活躍できると思いますか?」と聞いてくれる会社――どちらに魅力を感じるかは明らかでしょう。
求職者は無意識のうちに、こうしたサインから「この会社は本気か、形だけか」を判断しています。
「この会社、本気で人を大事にしている」
「なんとなく、形だけでやっているな」
この違いは、応募数の多さだけでなく、内定辞退率や入社後の定着率といった結果にハッキリと表れてきます。
つまり、採用の本気度を高めることこそが、応募者から選ばれるための第一歩なのです。
採用力を見える化!15項目チェックリスト
ここまでで、採用における典型的な落とし穴と、求職者が敏感に読み取る“会社の本気度”について見てきました。
では、次のステップとして必要なのは、自社の採用力を客観的に把握することです。
頭では理解していても、実際に自社がどの程度採用に本気で取り組んでいるかは、意外と曖昧なままになっていることが少なくありません。
そこで役立つのが、今回ご紹介する 15項目のチェックリスト です。
このリストを使えば、自社の現状を見える化し、どこに改善の余地があるのかを具体的に把握できます。
採用の本気度を知り、課題を明確にする――これが、応募数・採用定着率を改善するための第一歩となります。
<ダウンロードはこちら>
採用本気度チェックシート
採用活動における“本気度”チェック15項目
No. | チェック項目 | 背景・補足コメント |
---|---|---|
1 | 採用の現状や課題をテーマにした会議を3ヶ月以内に行っている | 「採用は経営戦略」としての扱いがされているか |
2 | 社長や役員が採用をテーマに社内外で発信している | 求職者にも社員にも“会社の本気”が伝わる |
3 | 求人内容は、社長と現場責任者が話し合って作っている | 丸投げせず、ペルソナに沿った内容設計を |
4 | 求人票の文章に自社の「らしさ」や価値観がにじんでいる | 他社のテンプレを真似しただけの求人からは人は集まりません |
5 | 過去3ヶ月以内に、他社の求人票を分析・研究したことがある | 採用市場も“マーケット”。競合分析は基本です |
6 | 面接において「この会社で働くメリット」を求職者に語れる社員がいる | 現場の言葉で語られる“魅力”がもっとも刺さる |
7 | 社内に「面接官の心得」や質問例などの共有資料がある | 面接官によるバラつきが、ミスマッチを生む |
8 | 採用のKPI(応募数・辞退率・定着率など)を月次で見ている | 数字を追わなければ改善はできません |
9 | 面接辞退や内定辞退の理由を定期的に振り返っている | 数字だけでなく“言語化された本音”がカギ |
10 | 入社3ヶ月以内に行う「新人面談」や「フォローアップ」が定期運用されている | 定着の分岐点は3ヶ月。仕組み化できていますか? |
11 | 求職者が「ここで働きたい」と思える仕掛けが用意されている | 例:職場見学、社員との懇談、ウェルカムメッセージ等 |
12 | 採用担当者に「採って終わり」ではなく「定着まで」の責任意識がある | 採用と育成は地続き。だから一体で設計すべき |
13 | 過去半年で従業員の満足度や働きがいに関する施策を実施した | “外”に魅せる前に、“中”に満足を生む |
14 | 入社後1年以内の離職者の原因分析を行っている | 退職者の声こそ最大の改善ヒント |
15 | 「採用には本気で取り組めている」と自信を持って言える | 結局、採用は“経営者の本気”が伝わるかどうか |
✅ ポイント
応募が来ない理由を可視化
面接辞退の原因を明確化
入社後の定着率改善につながる
まとめ:採用は中小企業にとっての経営課題
ここまで、自社の採用力を可視化する重要性について見てきました。
採用を「人事任せ」にしてしまうのではなく、経営課題として捉えることができて初めて、採用はうまく回り出します。
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何人応募が来たか
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誰を採れたか
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だけでなく、
「自社はどんな未来を作りたいのか」「そのために誰を迎え入れるのか」
という視点こそが、これからの中小企業の採用力を決めます。
次回予告
第2回は、
「経営者が主導する10の戦略と実践ワーク」です。
今回のチェックで浮き彫りになった課題を解決するには、感覚や思いつきではなく、再現性のある戦略が必要です。
採用を強化するための“具体的な打ち手”をお伝えします。
↓↓↓第2回はこちら↓↓↓
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